菜原です。今回はS3で使用した構築の紹介となります。S3は珠オノノクスを軸にし、シーズン序盤から納得のいく構築の軸が組めて、最終日までは15~18日を除いて二ケタ順位を維持するというかつてないほど調子の良いシーズンでしたが、よりにもよって最終日に凄まじい下振れが発生し順位を大きく溶かしてしまいました。とはいえ、何とか最高順位は更新しましたが微妙な順位になってしまいました。来月からシリーズも変わるということでこの構築が通用するのかは知りませんが、公開したいと思います。
目次
使用構築
ヴィクトリアちゃんはこんな見た目ですが強さはオノノクスみたいなものです(?)
構築の経緯
S2の終盤から積み構築(どちらかというと積みリレー寄り)に回帰していたが、その時に使っていた命の珠を持たせたオノノクスが環境に対して通りがいいうえに、非常に強いと感じていた。
というのも、現環境では珠持ちのトゲキッスやギャラドスといった汎用的且つ高い突破力を持つアタッカーが大量増殖しており、その対策としてミミッキュのトリックルームで切り返す動きがテンプレと化していた。そのため、積み構築を使う上で単純な突破力だけでなく、トリルミミッキュへの解答も必要だと感じていたためである。
また、オノノクスは特性型破りによってミミッキュを化けの皮ごと粉砕できるのは勿論、命の珠を持たせることによって、竜の舞を1回積めばアーマーガアを除いた環境のポケモンでは止めることが困難だということが分かり軸に決定した。
まずは、起点作成要員の選定に入った。起点作成はいつも通り壁貼り要員とステロ要員で編成している。壁貼り要員としてはオノノクスを軸にしていることもあり、相性補完が良好で最も安定性のあるオーロンゲが入った。ステロ要員に関しては、実はここが最後まで悩んでいた枠であるのだが壁貼り要員がオーロンゲである都合上、相手の初手ギルガルドがとても重い問題があった。それ故にSが早くてある程度起点回避が出来てギルガルドに対面勝ちできるポケモンを探した結果、キリキザンを採用することにした。
次に残りの積みエースの選定を行った。まずステロ壁と相性が良く、制圧力が高いビルドアーマーガアを採用した。アーマーガアを通す上で環境の中で明確に不利を取るロトムはオノノクスで起点にできるという意味で補完も取れてると言える。さらに、ここまで物理アタッカーが2体な上に、アーマーガア入りにオノノクスを選出することが出来ない問題が発生していたため、電気タイプでダイジェットを撃てるスピンロトムを採用した。こちらも苦手なドリュウズやカビゴンに対しては他2体が比較的戦えるため相性補完が取れてると言える。
積みエースはオノノクスを加えた3体で十分範囲が取れてると判断したことと、相手のすり抜けドラパルトが構築全体で重めであったため、USUMのS12で使用した欠伸トリトドンのような積みエースを補助する補完枠を入れたほうが良いと判断した。そこで、欠伸身代わりバトンが出来るブイズ系統に着目し、その中でも一番使いやすくドラパルトにも強く出れるニンフィアを採用しパーティが完成した。
ポケモン紹介
ガラルビギニングの記事では忘れてましたが積み構築の場合、起点作成要員→積みエース→補完枠の順で紹介した方が見やすいので並び順が変わってます。時間切れ対策のために並び順をストレートにするのは構築バレしてない限りはディスアドが大きいと思います。
先発要員(起点作成要員)
オーロンゲ@ひかりのねんど
性格:わんぱく
特性:いたずらごころ
実数値(努力値):201(244)-140(0)-110(116)-×-114(148)-80(0)
HB:ドリュウズのアイアンヘッド耐え
HD:ギルガルドのラスターカノン&壁込みかげうち耐え
技構成:ソウルクラッシュ/ちょうはつ/リフレクター/ひかりのかべ
壁貼り要員として採用。色違いはレイドに参加させてもらった時に捕まえたもの。安定性は随一でオノノクスとの相性がいいので絶対に必要なメンバーであるのは事実なのだが、こいつがいるだけで壁構築だと一瞬でばれるのが弱く、瓦割持ちやコートチェンジ持ちなど露骨なメタに遭遇すると何とも言えない気持ちになる。とはいえ、それだけ警戒されるくらいには壁貼りとして必要な性能を持っているポケモンだと言える。
両壁以外の2枠は展開阻止のちょうはつは確定として、本当はイカサマを持たせた方が強いと思っているのだが、オーロンゲ対面を身代わりを貼るサザンドラがいたのでソウルクラッシュを持たせてました。ただ、裏にニンフィアを置けば改善できた問題ではあるのでイカサマにしても良かったかも。(オーロンゲとニンフィアはシナジーが悪いので同時選出しにくい問題はある)
キリキザン@きあいのタスキ
性格:ようき
特性:まけんき
実数値(努力値):141(4)-177(252)-120(0)-×-90(0)-134(252)
ASぶっぱ残りH
技構成:ふいうち/がんせきふうじ/ちょうはつ/ステルスロック
「あばれんぼうのキリキザン」。ギルガルドに強いステロ撒きとして採用。ガルド側はキザン対面キングシールドを押せるわけもないし、初手から不意打ちが普通に通る。タスキ弱保の場合は基本不意打ち連打。残飯の場合はじゃんけんをする。(残飯の場合は裏にオノノクスかロトムがいればそれほど問題ない)ステロ撒きとしても、そこそこの起点回避能力を持たせたうえで、ステロを撒くだけなら仕事はしてくれるので良かったと思う。ただ、現在のキリキザンは襷メタバ型が主流なせいで、初手からトゲキッスやドリュウズが運ゲーを仕掛けてくるので、負けん気より精神力の方が絶対良かったと思うのだが変える勇気はありませんでした。しかし、今の環境は上振れ運ゲーを仕掛けられるポケモンが多すぎることに辟易してるところはあります()
積みエース
オノノクス@いのちのたま
性格:ようき
特性:かたやぶり
実数値(努力値):151(0)-199(252)-110(0)-×-91(4)-163(252)
ASぶっぱ残りD
技構成:げきりん/じしん/アイアンテール/りゅうのまい
構築の大エース。数多の3タテ劇場を演じてきた。あまりに強かったので自力で色違い個体を孵化してきました。珠オノノクス最大の強みは火力が環境のポケモンに対して絶妙に届いていること。以下にダメ計を載せる。
ダイスチル H4ダイマミミッキュ 96.9~115.0%
+1ダイスチル H4ダイマトゲキッス 102.4~121.4%
+1じしん HB252ウォッシュロトム 107.6~127.3%
+1ダイアース B4ダイマドリュウズ 126.4~148.9%
+1ダイドラグーン B252カビゴン 111.0~131.0%
+1ダイドラグーン HB252カバルドン 76.7~90.6%
+1ダイドラグーン HB252ブラッキー 85.6~100.9%
+1ダイスチル HB252クレベース 72.2~86.1%(ステロ込みで高乱1)
以上のようにカバルドンやブラッキー、クレベースは起点作成段階で多少削りを入れるかステロを組み込めば突破することが出来、アーマーガアもしくはナットレイがいない構築には舞われたオノノクスを突破するのは困難であると言える。
上記に加え、タイプ一致ダイドラグーンでの殴り合いの強さや型破りでミミッキュのトリックルームに切り返しを依存している構築は粉砕することが出来るのがとても優秀。如何にこのポケモンで舞う隙を作るかということを念頭にゲームを組み立てていった。
アーマーガア@じゃくてんほけん
性格:ようき
特性:ミラーアーマー
実数値(努力値):195(172)-117(76)-126(4)-×-106(4)-130(252)
弱保発動後のダイジェットで無振りサザンドラ確一
技構成:(最終日前)ブレイブバード/ビルドアップ/ちょうはつ/はねやすめ
いつものアーマーガアミラー意識のアーマーガア。最初は鋭い嘴を持たせたAS振りをしていましたが、ブラッキーのイカサマ連打に負けたのが癪だったので弱保型にしました。ステロがまかれたときの弱点を喰らった際の制圧力はすさまじかったです。また、アーマーガアや大会で使用したビルドオーロンゲみたいな自身の耐久も上げる積みエースは相手のメタモンへの解答にもなります。ただ、最終日はギルガルドでこいつを見ようとしているプレイヤーが余りにも多く、タラプのみの方が明らかに良かったと思います。個体持ってなかったので流石に最終日の深夜に作る気は起きませんでしたが。。。
(追記)書き忘れてましたが、こいつがいると相手のロトムの選出&後投げを誘導できるのでオノノクスの竜舞する隙が作りやすいです。
スピンロトム@ラムのみ
性格:ひかえめ
特性:ふゆう
実数値(努力値):143(140)-×-128(4)-165(196)-128(4)-127(164)
C:11n
S:+1で120族抜き
H:余り
技構成:10まんボルト/エアスラッシュ/あくのはどう/わるだくみ
中居君。CS振りだとあまりにも耐久が足りないのでお気持ち程度に耐久に振っています。タイプ一致で電気技を撃てダイジェットも撃てるのは単純に強い。基本的にはロトムだけを通すより、相手のアーマーガアにあと投げして悪だくみを撃って崩したり相手のダイマを誘発させたりするのが強かったと思う。ラムのみを持たせることであくびを持ってそうなポケモンにも強気に攻めることが出来ましたが、打ち合い性能を上げるために鋭い嘴を持たせた方が強かったと思います。
構築全体でナットレイが重かったのですが、ナットレイはちょうはつを与えた状況でこいつで起点にしていました。(アーマーガアでも見れなくないです)
補完枠
ニンフィア@たべのこし
性格:ずぶとい
特性:フェアリースキン
実数値(努力値):195(196)-×-128(252)-130(0)-158(60)-79(個体値28or29)
H:16n+3(たべのこし4回で身代わりがはれる)
D:C特化ロトムのボルトチェンジを身代わりが高乱数耐え
S:同族に対して後攻バトンできるように1下げ
⇒化石組の攻撃耐える可能性のあるHBぶっぱで良かった感ある
技構成:ハイパーボイス/あくび/みがわり/バトンタッチ
身代わりバトン型のニンフィア。構築全体ですり抜けドラパルトが面倒なのと、突破力の高い積みエースが多いのでそれを補助するために採用している。基本的にはキリキザン⇒ニンフィア⇒積みエースの順で出すことがほとんどだが、時々裏にスカーフ流星群を撃ってきそうなサザンやドラパルトの引き先であったり、積みエース2+ニンフィアの選出も出来、構築に柔軟性が出せたと考えている。
ステロを撒いて出した場合は相手にダイマックスを強要させたり、寝かせる選択をさせられるので、それに合わせて身代わりやバトンタッチをうまく選択できるととても気持ちよくなれるが、当然うまく行かないことも多く強いが難しいポケモンだった。
相手のラムを持ってそうなポケモンに欠伸が入った時は、身代わりを選択することでリスクを抑えることができる。
選出関係
選出方法
①軸の決定
壁軸リレー or ステロ軸 or ニンフィア込みの積みサイクルの選択(稀)
②積みエースの選択
1体を通すか2体選出か(壁の時は大体2体選出)
(相手の積みエースを止められるポケモンを見て決定する)
③(1体選出の場合)
ステロ+欠伸、ステロ+壁、壁+ニンフィアから選択
しかし、実際にはほとんどステロ欠伸になる。それはオーロンゲ自体が単体としての攻撃性能がないためである。以前のUSUMの構築ではステロ撒きエアームドから壁貼りジャローダに繋げることは、ジャローダに攻撃性能があるため可能ではあったが。
選出率
1位オノノクス
2位キリキザン
3位アーマーガア
4位ニンフィア
5位オーロンゲ
6位ロトム
結果&感想
最終日の最高順位
最終日最高順位65位 最終278位 (最高順位は12日の9位)
今期は序盤から納得のいく構築組めて、中盤に少し溶かした時期があったものの2月中は長期に渡り二けた順位を維持することが出来ただけに、最終順位が何とも言えないところまで落ちてしまったのが残念です。とはいえ、最終日の運負けが連続してた時間帯にヘラってプレイングが適当になってしまってたことや、パッチラゴン、ジュラルドン入りへの解答があやふやになっていたのは事実なので反省点をしっかり活かしていこうと思います。
来月からシリーズが変わり、ついに待ち望んでいた巨大オーロンゲが解禁されるので楽しみです。キッスが多すぎて活躍できるのか不安ですが…
@nahara_poke
基本的にQRコードを大衆向けに公開する予定はありませんが、DMでは対応しますのでもし良ければこちらで。(過去の剣盾の構築記事のもおそらく対応はできると思います)
追記4月8日
コロナの関係で自宅待機を強いられている方も多いと思い、せっかくならポケモンを勧めたい!ということで方針を変えて、細やかながら自分もQRコードを公開したいと思います。シリーズ2を基に考案した構築なのでアシレーヌやラプラスが重めかもしれませんが、積み構築やいつもと違う構築を使いたい方は是非。キリキザン の特性を分けたのでお好みで。